アイデンティティの考察: 値オブジェクト

多くの場合、扱うデータオブジェクトにはアイデンティティ（e.g. ID）がなく交換可能

このようなオブジェクトを値オブジェクトと呼ぶ

逆にアイデンティティがあるオブジェクトはエンティティ

ドメインモデルでも頻繁に現れる

単純型の場合もあれば、複雑な型の場合もある

e.g. "W1234" という WidgetCode（装置コード）

code:fsharp

let widgetCode1 = WidgetCode "W1234"

let widgetCode2 = WidgetCode "W1234"

printfn "%b" (widgetCode1 = widgetCode2) // "true"

e.g. PersonalName（個人名）レコード型

code:fsharp

let name1 = {FirstName="Alex"; LastName="Adams"}

let name2 = {FirstName="Alex"; LastName="Adams"}

printfn "%b" (name1 = name2) // "true"

e.g. Address（住所）レコード型

code:fsharp

let address1 = {StreetAddress="123 Main St"; City="New York"; Zip="90001"}

let address2 = {StreetAddress="123 Main St"; City="New York"; Zip="90001"}

printfn "%b" (address1 = address2)

値オブジェクトかどうかの判断

「同じ〜を持っている」という言い回しをできるか

個人名

Chris has the same name as me.（クリスは私と同じ名前を持っている）

住所

Pat has the same postal address to me（パットは私と同じ住所を持っている）

F# の代数的な型システムを使ってドメインモデリングすると、作成した型はデフォルトでフィールドベースの等価性テストを実装する

同じ型に属する 2 つのレコード値は、フィールドがすべて等しい場合に等しい

同じ型に属する 2 つの選択値は、ケースが同じかつそのフィールドの値が等しい場合に等しい